Lolita∞Complex

lolitacomplex
 

90年代最後の年、jünneが、自室に引きこもり詩と絵を描き続けていたtöccoへ1本の電話をかけた。
それがLolita∞Complexの誕生だった。
そして20世紀最後の年、Londonと東京で彼らの音楽が産まれ、その年の暮れデビューalbum「Lolita∞Complex」をリリース。
土屋昌巳、デイヴ・グレゴリー(元XTC)、ケイトst.ジョン(元ドリームアカデミー)、ルイ・フィリップfamilyなど、錚々たるたるメンバーが参加したこのalbumは、vo.のtöccoの中に流れる北欧の血液が産む、独自の冷たく透明な空気感と、jünneの創り出すリリカルで繊細な音の、痛々しく感動的な世界に聴く者を誘う。
帰国子女、スカンジナビアン、妖精ボイスのキーワードを持つvo.のtöccoは、かの美輪明広、寺山修司、中原中也、エゴン・シーレを尊敬してやまない。その壊れやすい心の中に「喉が渇いた魚」を幼少時代から飼い続ける不思議少女。
物心ついた時、すでに一風堂のalbumを手にしていたjünneは、80'sテクノに深く傾倒している。そして、その時代のきらびやかなカオスだけを切り取り、自らの音楽に織り込み現代にこっそり持ち込んだ「核心犯」なのである。
「喉が渇いた魚」に心を奪われた妖精ボイスと、80'sが産み落とした「核心犯」のおりなす不思議の迷宮へようこそ。

ナイトウミキオ 私的評論